本日の通読箇所「マルコによる福音書12:13~17」
イエスは言われた。「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」彼らは、イエスの答えに驚き入った。
(マルコによる福音書12章17節)
人々がイエス様を陥れようとして言った、皇帝に税金を納めるか否かという問題は、わたしたちが思う以上に複雑な問題です。当時ユダヤはローマ帝国の支配下にあり、ローマ皇帝への税金を課せられていました。
その税金を納めるためには、ローマの貨幣を使わなければなりません。たとえばある銀貨には皇帝ティベリウスの肖像と、皇帝が神格化されていることを示す銘が刻まれていました。その硬貨を持つことは、偶像を刻むこと、そして偶像を礼拝することにつながるのです。
イエス様は「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」と語られます。わたしたちが手にしているこの世的なものではなく、神さまから頂いたものに目を向け、それをどう用いているのかを考える必要があるのです。