本日の通読箇所「出エジプト記22:20~26」
寄留者を虐待したり、圧迫したりしてはならない。あなたたちはエジプトの国で寄留者であったからである。
(出エジプト記22章20節)
ここから法は、他人に対しての決まりになっていきます。寄留者とは短期滞在者のことで、外国人も多く含まれていました。イスラエルの人々は40年の荒れ野での生活の中で、他の民族の土地を多く通ってきました。
またエジプトでも、バビロンに捕囚されたときも、また現代にいたるまで、ユダヤ人は世界中に散らされ、その土地で生きることを強いられてきました。「寄留者に寛容であれ」という定めは、自分たちが経験してきた歴史の中で生まれたものです。
また寡婦や孤児を苦しめるなと書かれます。ユダヤの裁判には成人男性しか関わることができず、寡婦や孤児の意見は反映されません。そのためあらかじめ、彼らを守る法律をつくったのです。裏を返せば、法律がなかったら彼らは虐げられていたということです。