本日の通読箇所「ヨハネによる福音書1:19~28」
彼らがまた、「では何ですか。あなたはエリヤですか」と尋ねると、ヨハネは、「違う」と言った。更に、「あなたは、あの預言者なのですか」と尋ねると、「そうではない」と答えた。
(ヨハネによる福音書1章21節)
ヨハネ福音書に描かれる洗礼者ヨハネの姿は、他の福音書とは少し違うように思えます。エリヤの再来やイエス様の先駆者、道備えとしての役割は薄れ、証言者としての側面が強調されているように思います。
洗礼者ヨハネは「クムラン教団」に属していたとも、「エッセネ派」に属していたとも言われています。聖書が書かれた時代に、これらのグループは人々に強い影響を与えていました。そこで洗礼者ヨハネを、イエス様よりもあえて下に書いたのかもしれません。
ヨハネによる福音書は第1章で、洗礼者ヨハネについて詳しく語ります。その姿は、らくだの毛衣を着、いなごと野密を食べていたものとは異なります。しかしそのプロローグの中で、後から来られるイエスという方がどういう方なのかを、力強く証ししていくのです。