マルコによる福音書 20回 14章
イエスの裁判とペテロの否認
最高法院「ユダヤ人の自治機関。イエスの時代には、大祭司を議長とする71人の議員で構成され、行政と司法の権限をもつ議会。死刑を含む判決を下す権限をもっていた」。イエスは逮捕され、大祭司の家に連れてこられた。前もって台本がが用意されていたかのように深夜、集まった議員たちによって最高法院の裁判が開かれた。しかし、イエスは神を冒涜したとの証言はすべて不確実だった。とうとう大祭司がたずねた。「お前はほむべき方の子、メシアなのか」。それまで黙っていたイエスは口を開いた「そうです。」(「 I am. 」「わたしがそれである」聖書協会訳2018)。この言葉に「一同は、死刑にすべきだと決議した。」 これは神さまのご計画。
外ではペテロがこっそり祭司長の家の庭で焚火に当たっていた。ところが、女中からイエスの仲間だといわれ、3度も激しく否定。そのとき、鶏が再び鳴いた。ペテロは「イエスが言われた言葉を思い出して、いきなり泣きだした。」
次回は11月6日(水)10:00 ピラトの裁判・十字架
2019年9月4日(水)
マルコによる福音書 19回 14章
イエスの逮捕・裁判
14:19 「 それに、イスカリオテのユダ。このユダがイエスを裏切ったのである。」 オリーブ山の一角、イエスがいつも祈りの場所として使っていた場所、ゲッセマネ。ユダはイエスを祭司長らに確実に引き渡せるようにこの場所を選んだ。親愛の情を現わす口づけを合図に、お金で師を引き渡した。
「ユダはなぜ12使徒に選ばれたのか? 」イエスは初めから裏切ることを知っていて選んだのか。それは考えたくない。弟子たちの中で財布を預かっていたというのは信頼されていた証拠。しかし、イエスを裏切ったことを後悔して 後に 自ら死を選ぶ。ユダは嫌われる人物として書かれるが、弟子たちも皆、イエスを裏切り逃げた。 イエスはユダを気にかけておられたはず…。
・視点を変えれば、ユダはイエスの救いの業(降臨、苦難と愛の生涯、十字架、復活による人類の救い)の中で重要な役割を果たしているとも解される。