本日の通読箇所「使徒言行録28:1~6」
体がはれ上がるか、あるいは急に倒れて死ぬだろうと、彼らはパウロの様子をうかがっていた。しかし、いつまでたっても何も起こらないのを見て、考えを変え、「この人は神様だ」と言った。
(使徒言行録28章6節)
パウロたちが流れ着いたのは、シチリアから100㎞ほど南にある小さな島マルタでした。マルタの人たちは、難破船から泳いできたパウロたちに対して、非常に親切に接してくれたようです。
そのときパウロの手に、毒蛇(前の聖書では「蝮」)が噛みつきました。蛇はアダムとエバの物語にも出てきますが、悪魔の化身とも考えられ、恐れられていました。その蛇が噛みつくのだから、きっとパウロは悪い人間だと人々は考えます。
まさに「因果応報」という考え方です。しかしパウロの身には何も起こりません。蛇を火の中に投げ入れ、涼しい顔をしているパウロのことを、人々は続いて「神さまだ」と言います。パウロはそれを、否定したのでしょうか。