本日の通読箇所「詩編69:1~5」
理由もなくわたしを憎む者は この頭の髪よりも数多く いわれなくわたしに敵意を抱く者 滅ぼそうとする者は力を増して行きます。わたしは自分が奪わなかったものすら 償わねばなりません。
(詩編69編5節)
「悩める僕の嘆願」:救いを求める祈りです。この詩編は詩編第22編とよく似ていると言われています。そのためイエス様の受難を覚えて読むこともあります。聖公会でも、復活前水曜日や受苦日に選べるようになっています。
苦しみの中で作者は、神さまの助けを待ち望みます。彼には頼るものがなく、死の力に苦しめられています。詩編に出てくる大水や深い沼という言葉は、死を思い起こさせる隠喩表現になっています。
詩編22編も「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という神さまの不在を嘆く言葉から始まります。イエス様も十字架上で、その詩編を引用されました。そこに神はいるのでしょうか。