本日の通読箇所「ヨハネによる福音書11:38~44」
こう言ってから、「ラザロ、出て来なさい」と大声で叫ばれた。
(ヨハネによる福音書11章43節)
死はどんな人にも訪れます。お金をいくら持っていても、贅沢な服で身を固めていたとしても、必ずいつの日か、死はやって来ます。そしてどんな人も、抵抗することはできません。それでも人は、憤ります。
ラザロの死を前に、イエス様も憤られました。しかしその憤りは、単なる嘆きや抵抗ではありませんでした。死をも司る神さまの力を伝えたいという震えでした。神さまの愛は、死の悲しみよりもはるかに大きいことを知らせたいという強い思いでした。
この物語の出来事はラザロの蘇生であり、復活ではありません。なぜならラザロにはもう一度、死が訪れたからです。その“二度目の”死まで、彼がどのように生きたのかは分かりません。しかし彼は、「死んでも生きる」ということを信じ続けたのではないでしょうか。