本日の通読箇所「コリントの信徒への手紙二12:1~5」
わたしはそのような人を知っています。体のままか、体を離れてかは知りません。神がご存じです。
(コリントの信徒への手紙二12章3節)
パウロがここで語る「キリストに結ばれていた一人の人」というのは、パウロ自身のことのようです。また「第三の天」というのは天をいくつかの等級に分けるユダヤの考え方に基づくと「楽園」を指していたようです。
パウロは神さまの恵みによって、自分は楽園にまで引き上げられたのだと語ります。ただパウロがこのことを客観的に語っているように、パウロはこの体験のことを具体的に伝えたいわけではなさそうです。
パウロは楽園に引き上げられた自分を誇り、そして自分自身の「弱さ」をも誇ります。一見すると矛盾したことのようにも思えます。しかし後述していくように、いずれも「神さまの力」が強調される出来事です。パウロはそのことを伝えていくのです。