本日の通読箇所「詩編44:18~27」
主よ、奮い立ってください。なぜ、眠っておられるのですか。永久に我らを突き放しておくことなく 目覚めてください。
(詩編44編24節)
18~23節で作者は、「自分たちには罪はなく、潔白である」と語ります。つまりこの苦境は自分たちの責任ではないと書くのです。それは裏を返せば、「神さま、おかしいでしょ」と言っていることにもなります。
旧約聖書に、ヨブ記という物語があります。ヨブは無垢な正しい人でしたが、サタンの計略により家族や財産を奪われ、また身体もむしばまれ、悲惨な状況に陥ります。三人の友人がヨブに語りかけますが、ヨブは自分の正しさを確信し続けます。
神さまよりも自分の方が正しいと主張するヨブの姿を見て、エリフという若者が怒ります。続けて神さまも、「これは何者か。知識もないのに、言葉を重ねて神の経綸を暗くするとは」と怒るのです。自分の正義を盾とする嘆願は、時に危ういものとなるのです。